東京のハードコアバンドWEEPが1stアルバム"Total Eclipse"を昨年リリースし、同年11月から、それに伴うツアーを開始。2026年10月10日にツアーファイナルを迎える。OVZとしてはリリース時にレビューを書かせて貰った縁もあり、長きに渡るツアーの最後に向けた今の心境をvo.のオオクボ、dr.のMASAOに聞いた。


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https://youtu.be/ZakuLlAIFpE?si=cr-Y8NqWL6nGNuZi

OVZ: WEEP 1 st Album "Total Eclipse" Release Tourお疲れ様でした。残すは10月10日のファイナルのみですね。こちらでざっと概算したところ、10ヶ月11日、29公演28会場、本州だけで総移動距離約5200km以上(北海道を含めるともっと増える)と、近年のハードコアバンドの国内ツアーとしては長期間にわたるものでしたが、率直に言って今どんな状態ですか??

MASAO: 30本近い本数ってのは把握してましたが、期間とか移動距離とかって全然意識してませんでした、、、計算ありがとうございます。
率直に言って疲労溜まってます!もうヘトヘトです。基本平日にフルタイムの仕事があってその後とか週末に活動してるので頭と体が休んでないでしょうね。文字だけ見るとめちゃネガティブに感じるかと思いますが、それでももちろん充実してます!各地でライブやって、いろんな人と出会って本当に最高です‼︎

オオクボ: 2024年に2nd EPのツアーが半年間で15本行って1st Albumのツアーはそれを超えたいと思ってこの規模感になりました。北は北海道から西は兵庫、全国回って思うのは各地方に根付いてるバンドやハードコア好きなお客さんがいることを肌感で感じることが出来ました。サブスクがあるおかげで初めて見てくれる人も知ってくれたりしてその現地に行って人に会えるのは代え難い経験になりました。

OVZ: ちなみにガソリン代も概算してるのですが、それはやめておきます笑
私は生まれが山形の酒田なので、前回のEPツアーと同様に今回も行ってくれた事が非常に嬉しかったです。とはいえ酒田は東京から473kmと神戸大阪に続く遠隔地で、はっきり言ってド田舎です。過去2回のライブで何か印象深い出来事はありましたか?他の地方でも構いません!

MASAO: 総移動距離5,200kmはヤバいですね、すごい。酒田はベースのコヤマの地元なんですよ。なので前回もそうですけどコヤマと繋がりのあるFRIDAYZにイベントを仕切っていただいて、ツアーの中に組み込みました。酒田はWEEPのツアー以外では行ったことなかったんですが、正直言ってすごく田舎ですね笑東京から行くのにもすごく遠い、、、けどそんな田舎町にもライブハウスがあって、バンドがいるっていうのがすごい嬉しいですね。コヤマの凱旋ライブで気合い十分でやりました。

OVZ: 前回同様、地方でライブをするのは、客入りも含めて、一筋縄ではいかない面があると思います。先にオオクボさんが仰ったように、サブスクの効能は大きいと思いますが、現地のバンドの仕切りの他に何かWEEP自身で何かしたことはありますか?

MASAO: 酒田に関してはFRIDAYZのケンタさんがアルバムのアートワーク、レイアウトもやってくれたので、必ず行かなきゃっていうのはありました。酒田だけじゃないですが、集客に関しては確かに難しいと思います。ツアースケジュールは組んだとしても、そこから先の現実は厳しいですね。僕ら、まだまだやらなきゃいけないことは沢山あるって感じてます。

オオクボ: お客さんの大小はありますが集客が少なくとも確実に音楽が好きな方々に見てもらえてコミュニケーションをとる事が出来るのは大切だなとツアーをして思いました。磐田FM STAGEはブッキングでツアーを組んでもらい箱に根付いてるお客さんがたくさんいた印象があります。地元のthe back painがものすご盛り上がってました。郡山PEAK ACTIONは福島のsanzashiに企画してもらいオーナーのジョンさん、sanzashi、CMTはいつも暖かく迎えてくれてツアー以外でも次は行きたいです。

photo by Anri Nagata

OVZ: 箱にお客さんが付いているというのは理想的ですね。地方の様子は致し方ない事なのですが、どうしても情報が少ないため、こうした貴重な体験談は有り難い限りです。
少し話題を変えて、当方、元は音楽に関わる人たちの他愛のない話を扱うzineでして…今回のツアー、移動中の車内で、おそらく音楽なり何なりをかけるかと思うのですが、道中はどういった感じでしたか?

MASAO: 自分としては音楽に対して好みとかこだわりとかはもちろんあるんですが、車内でみんなの好きなものを聞けるのはめちゃくちゃ良いですね!新たな発見が非常にあります。盛り上がったものとか、印象深いことについてはオオクボがたくさん話してくれると思いますw

オオクボ: 音楽はそれぞれが好きな物をかけています。主にギターのナラサキさんか自分が流している事が多いです。ナラサキさんは海外のハードコアが多く、自分は日本の対バンしたバンド、それ以外はオルタナ、ヒップホップなど様々です。海外のハードコアは聴いてましたがナラサキさんの影響でさらにアンテナを張るようになりました。音楽の話はメンバーによって好みはバラバラですが盛り上がってると思います!

photo by Anri Nagata

OVZ: 現在、自身で予定を組んで国内を回るハードコアバンドは決して多いとは言えません。改めてWEEPにとってツアーとはどんなものでしょうか?

MASAO: 前置きみたいにはなっちゃうんですが、自分の場合はハードコアのバンドとしてLIVE IT DOWNをやってきて、参加したのが2000年頃?だったかな。DEMO2000っていうのは確実に存在してるので笑 時々やってない期間があるけど同じメンバーで、長く続けてます。ただ、特に目標とか音源作ったりとかも無くて、ただ集まって楽しくやるみたいなかんじ。決してディスってはいないですよ笑 長くやりたいなんて思ったことは無いし、結果長くなったかな? で、コロナ禍の頃に自分は海外にいて、LIVE IT DOWNも結果3年くらい止まっていたので、すごいバンドやりたい熱が溜まってました。帰国してからもなかなかバンド活動できないでいた時に、オオクボが当時のTwitterでメンバー募集してて、面白そうだったので連絡しました。

ここからようやくWEEPの話です笑 ほんとバンド活動したくてもやれてなかったので、若くて勢いのあるバンドに加入してツアーとかもやりたいって考えてたんですよ! でオオクボに連絡して、ナインスパイスでバイトしてるって言ってたので、じゃあとりあえず行くわって言ったら断られました笑 なんかライブハウスってダベリに言ったりする場所って勝手に思ってましたがオオクボも入りたてだったので、喫茶店で話しましょうってなりまして。適当ですみませんm(_ _)m
なので、本題に戻ると、その当時からまずは音源リリースしてツアーやって、みたいのを本当にやりたくて、最初は曲も無いから3曲入りのEP作りましたけど、バンドなら10曲以上のアルバム作るでしょって強い要望もあり、ゴール決めてアルバム作りとツアーを同時進行させていきました。自分は曲も作れないのでそこはナラサキ君にお願いして好きなようにやってもらって、ツアーに関してはオオクボが得意なので、好きなようにやってもらって、途中でダメ出しとか文句は言っちゃったりしてごめんなさい。
2nd EPの時もツアーはやったんだけど、アルバムリリースしたら、さらに行ってない土地でもライブ組んでみようってなって、これは特にオオクボからの要望は大きかったかな。彼は全都道府県を制覇したいようですので。もちろん自分もそれってすごいことだし、やりたいとは思うんですが、さすがに金と時間が足りないので、今は優先は出来ないです。オオクボ君ごめんなさいm(_ _)m
さすがに平日はなかなか遠方には行けないので土日にツアー日程を組んで、行きたい町を当てはめていったら約10ヶ月くらいになりました笑

オオクボ: KRUELTY、HOLLOW SUNSは海外ツアーをしたり、TIVEが47都道県ツアー、身近な人達ですと、lilyrayというバンドが50〜60本年間でライブをしてます。逆に年に1回、月1回でも活動を止めない 人達も尊敬してます。東京は活動頻度の多いバンドがいるので自分らの本数が少ないか多いかはわからなくはなります。
ツアーに関して去年の11/29に西荻窪FLATがツアー初日で来月10/10の新宿ANTIKNOCKでファイナルです。その間に仲間のバンド、各地ライブハウス、イベンターの力を借りて色んな所に行きました。初めて行く土地で知ってる人がいて迎えくれたり、新しい仲間が出来るのはとても嬉しかったです。東京と違って土地の問題もあるのかと思いますが、地方だと楽屋も広くて打ち上げでご飯が出てきたりしてとてもありがたかったです。京都のOTHERLANDS、磐田の脇差、足利のRomping Monkeye's、という勢いのある若手バンドとも共演出来て次回行った時にも対バンしたいですね。
ライブの後に声かけてくれたり、物販を買ってくれたりして全国に自分らの音楽を受け入れてくれる人がこんなにもいるのだと実感しました。

MASAO: 確かに各地域でみんなが温かく迎えてくれたことは一生の宝です! 若手で言うと札幌のDetour Aheadとか個人的にはすごい好みで話もできて印象に残ってる。あとは自分の地元、岩手を代表するPRESS ON AHEADとか、WEEPとしてずっとやりたいと思っていて、ようやくガチンコ勝負出来たのも嬉しかった。だいぶ圧倒されたけど笑 あとはうちらのレーベルでサポートしてるtozamaと名古屋、大阪一緒に行けたのもすごく良かったね。2日間連続で見て、凄みが増してた。ハードなところと繊細なところが同居してるのがすごく魅力あるからぜひみんなにもチェックしてほしい。

photo by Anri Nagata

OVZ:  WEEPの場合、自分と似たような生活環境の中でツアーを行う事が、海外や国内でも規模の大きなツアーをするバンドよりも大変さや凄さを実感できました。
そういったわけで10月10日にツアーファイナルを迎えるわけですが、本当はツアーで対バンしたバンド全てといきたいところですが、これ以上の無茶振りをするわけにもいかないので、今回のファイナルに出演するバンドを解説していただけますか?思い入れ等々語って頂ければと。

オオクボ:

◼︎Torture Smile
川崎のニュースクールハードコアバンド。本当はツアー初日に誰を誘うかという話になった際にナラサキさんがTorture Smileを呼びたいとのことでオファーして出演しもらえるはずだったのですが諸事情でキャンセルになってしまいました。今回、2月に石塚君がライブに遊びに来てくれてツアーファイナルに出たいと逆オファーいただき出演してくれる事になりました。10/10のライブで一番最初に出演を決めてくれて心強かったです。9月にはUNDYINGの来日や11月に新宿HEISTで対バン決まってまして今年はガッツリ一緒にやって行きたいです。ファイナルもよろしくお願いいたします。

https://torturesmile.bandcamp.com/album/smile-after-death


◼︎FPCD
東京ハードコアパンクバンド。反好旗、NoLa、ENSLAVE、room10.4、999999999、のメンバーでやっているバンドです。個人的に1st ShowからずっとチェックしてWEEPの2nd EPのツアーファイナル、アゲフェスに出演してもらって彼らの六根とのスプリットのレコ発も去年呼んでもらえました。バンドをやる上でボーカルのコウスケさんからたくさんのことを教えてもらって今の自分があると思ってます。ANTIKNOCKは初出演とのことで一緒にできるのを楽しみにしております!

https://fpcd.bandcamp.com/album/holy-fade-2


◼︎Ratchild
東東京の下町からRatchild!対バンは越谷EASYGOINGSのwaterweedの越谷EASYGOINGSのレコ発でしか対バンはしてないのですが、今年に入ってボーカルの遠藤さんと飲みや遊ぶ機会が多くてオファーしました。近所のかっこいい兄貴だと勝手に思ってます!是非池袋のアームリカー行きましょう!個人的に2010年の晴美BAYSIDE CRUSHで Ratchild見てフリーサンプラーを貰って何回もライブ見に行ってました。メンバーチェンジがあっても歩みを止めないで現体制が最高の状態だと思ってます!

Ratchild ratchild.jp

◼︎nervous light of sunday
東京・大森発カオティックハードコアバンド。
WEEPメンバー一同とても楽しみにしております。色んな人から「ナーバスと対バンしてください、対バンしないんですか」とずっと言われてて、念願の対バンです。
個人的には2021年7月に中野MOONSTEPにてKEEP AND WALKの waterweedのレコ発でナーバスを初めて見て入口のドアの前で見てたのですがピットが自分の目の前まで押し寄せて大盛り上がりでかなり衝撃を受けました。終わって「瞼の裏側」をすぐに買いました。何度もライブ行ってまして活動当初からの夢が叶うのでワクワクしてます!

Lack of sympathy Share your videos with friends, family, and the world youtube.com

◼︎SWORD
2009年に結成の北海道函館のハードコアバンド。
東京でのライブは今回が初めてになります。6月のWEEPの北海道ツアーでベースの石坂君が札幌の白石PIGSTYと函館ARARAのを企画してくれました。PIGSTYではSWORDで札幌~函館を車で乗せていただき、ARARAでは石坂君のもう一つのバンドのThe DragsとサポートしているGANZINで2日間で3ステージ演奏していました。SWORDはライブがかっこよすぎるのと感謝の気持ちで東京に来てほしくてオファーしました。SWORD EP 「BAYSIDE HARDCORE」を会場限定でリリースしますのでこの機会にゲットしましょう!

SWORD BAYSIDE HARDCORE Share your videos with friends, family, and the world youtube.com

◼︎waterweed
大阪からwaterweed。自分らのツアーファイナルでwaterweedを呼べるのは夢以上に嬉しく思います。
初めて見たのは2013年Untitled Fest. の新神楽でした。そこから何度も何度もライブ見に行ってWEEPを始めてCDを渡したら大賀さんが"Departures"のアルバムのツアーの越谷EASYGOINGSに誘っていただき、オファーのメールが来た時はメンバーに確認して2時間後に出演しますと返信しました。その翌年もKEEP AND WALKの新宿LOFTで対バン出来てそれ以来の共演なので楽しみです。

waterweed Official Website waterweed Official Website. Check out our News, Shows, Discog waterweed.jp

◼︎ENDZWECK
東京を代表するハードコアバンドです。SLIDEのナリタさん企画の初台WALLとWEEPの2nd EPレコ発の酒田HOPEに出演してもらって依頼の久々の対バンです。初めて見たのは2009年に高校生の時に南柏ドランカーズスタジアムにUPPERを見に行って対バンがENDZWECKでその時に人生でハードコアバンドを初めて見て衝撃を受けたのを今でも覚えてます。あと、地元の流通経済大学に来てアンコールでDestinationでとても盛り上がっているのは自分の原体験でもあります。大先輩に出演してもらえるのはバンドを初めてよかったことの一つですし対バン出来るのを本当に楽しみにしてます。

endzweck - Topic ENDZWECKは、日本のハードコアバンドである。 1997年に結成。1999年までは、東京で「CABLE」という名前で活 youtube.com

OVZ: ツアーファイナル出演バンドの詳細、ありがとうございます!大変参考になりました。
最後の質問ですが、本来ならこれからの予定を聞こうかと思ったのですが、あまりにもありきたりなので少し変えます。WEEPではなく、お二人にとって「ハードコア」とはなんでしょう?これは私が人にされて一番困る質問なのですが、敢えてしてみたいと思います。

オオクボ: ハードコアは「過去と未来を繋いで行くモノ」だと思ってます。WEEPをバンド始めたきっかけの一つがライブ見たことないですがNaiad,Grind Season,tetola93が好きでバンドが止まってしまっても未来に残せる作品を作りたいとは思ってます(tetola93は復活してますが)。ツアーをして各地の先輩、若手バンドと共演してその街にもそれぞれ歴史があって続いてる音楽で全国に好きな人がたくさんいるのだと実感しました。その一部になって未来に繋げていけたらと思っております。

MASAO: 自分の中のハードコアっていうのはライブとかサウンド面での湧き上がる衝動みたいなものかなって思ってます。
もともとメタルが好きだったんですが、より尖がって速い、激しいみたいなものにハマっていって、例えばSLAYERとか、リフ聞いて暴れたくなっちゃう、みたいなところが原点で。SOIA、H2O、MADBALLみたいなめちゃくちゃ王道のNYHCのユニティ、ファミリー、ファッション、ライフスタイル、みたいなところにも憧れがあります。
一方でジミヘンとかキングクリムゾンとかもめちゃヘビィで悪いリフあったりするんで、そういうルーツミュージック含めてクロスオーバーしていきたいですね。

photo by Anri Nagata

OVZ: お二人とも長丁場ありがとうございます。最後に締めの言葉をお願いします。

オオクボ:.10/10の新宿ANTIKNOCKは是非遊びに来ていただきたいです!
ツアーファイナルではありますがここから新たなスタートとして色んなことが良い方向に向かえばいいなと思っております。何年後かにこのイベントが誰かの記憶に残り続ける日になったら嬉しいです。

MASAO:  インタビューの機会を作っていただきありがとうございました‼︎ ONE VOICE ZINE Crewとして頑張ります‼︎(アダルトチーム笑)
10/10ツアーファイナル、ぜひ見に来て‼︎ あと来年もチョーヤバいプランを考えてるので、早くみんなに届けたい。ありがとうございました‼︎